Press Release; 10-Sep-2002



先端技術研究所
Rainfinity「RainConnect」販売開始
マルチホーミング ネットワーク向けトラフィック管理ソフトウェア製品



有限会社 先端技術研究所(Advanced Research of Technologies, Inc.、本社; 横浜、電話; 045-978-1292、ホームページ; http://homepage2.nifty.com/ARTech/、社長; 工藤 安信)は、10日、マルチホーミング ネットワーク向けトラフィック管理ソリューションとして、米国Rainfinity(レインフィニティ)社のソフトウェア新製品「RainConnect」(レインコネクト)の販売を開始した。

インターネットは既にビジネスの基盤となっており、その機能停止は、企業にとって多大な損害につながる可能性がある。インターネット機能停止は、ルータ、ファイアウォール、サーバ等、ユーザ側のシステムの障害によっても起きるが、ISP(インターネット サービス業者)の障害によっても起きる。RainConnectは、NASAとCaltechから生まれたクラスタリング技術「RAIN」(レイン)をベースに開発されたソリューションで、単一ISP接続の場合の Single Point of Failure(単一機器の障害がシステム全体の障害となる事)によるインターネット機能停止を避けるため、複数ISP接続によりISP間での フェイル オーバや ロード バランシングを可能とする。フェイル オーバは、あるISPが障害に陥ると、他のISPにその後の接続を移動する。ロード バランシングは、コネクションごとにその時点で負荷の少ないISPを選択することで、ISPごとの負荷の偏りを無くすと共に、全体のトラフィック性能を増加させる。従って、RainConnectの目的は、単にインターネットの機能停止を避けるためのみではなく、T1等のデジタル専用回線の替わりに最近普及著しい各種ブロードバンド接続を複数束ねる事で、高速かつ高信頼のインターネット接続を可能とする。

RainConnectは、従来高コストのハードウェア専用機器により実現されていたマルチホーミングと異なり、安価な汎用プラットフォーム上で動作するソフトウェア製品で、全体としての低コスト化が実現される。

RainConnectは、独立の機器として、ルータとファイアウォールの間に配置される。RainConnect自体の Single Point of Failureを避けるために、複数のRainConnectをクラスタリングする事が可能である。また、ファイアウォールとして Check Point(チェック ポイント)社のVPN-1/FireWall-1(ブイピーエヌワン/ファイアウォールワン)を使用する場合は、同じプラットフォーム上に配置する事も可能である。さらに、VPN-1/FireWall-1の Single Point of Failureを避けるためには、同じRainfinity社のソフトウェア製品「RainWall」(レインウォール)により複数のVPN-1/FireWall-1をクラスタリングし、そのクラスタ上に配置する事も可能である。

RainConnectのマルチホーミングは、内部ネットワークからインターネットへの外方向アクセスの場合はIntelliNAT(Intelligent Network Address Translation、インテリナット)技術、インターネットから内部ネットワークへの内方向アクセスの場合は、ADNS(Adaptive Domain Name Service、アダプティブ ディ エヌ エス)技術を使用している。これらの技術により、既存ネットワークの設定変更やBGP(Border Gateway Protocol)ベースのソリューションの場合に必要なISPの特別な協力無しに、マルチホーミングを実現している。

RainConnectは、SPARC Solaris、RedHat Linux、Windows 2000で動作する。

RainConnectの定価は、1,200,000円に設定されている。先端技術研究所では、メーカ、流通、システム インテグレータ等を経由して販売を行う。

■ RAIN(Reliable Array of Independent Nodes)

RAINは、インターネットのための最初の完全分散 ゲートウェイ クラスタリング ソリューションで、米国防先進研究計画庁(DARPA)の「既製品をベースに高信頼システムを作れないか」という要求に始まり、航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)との契約に基づき、カリフォルニア工科大学(Caltech)主導の研究から生まれた新しい汎用ソフトウェア製品である。RAINは、ノードのどれかが障害に陥った場合でも可能なノード間にまたがるデータ記憶領域と検索、複数ノード間冗長ネットワーク内コミュニケーション、ノードが障害に陥った場合でも透過的回復可能なコンピューティングの3つのコンポネントを含んでいる。

■ RainWall

RainWallは、RAINをベースに複数のファイアウォールをクラスタ化し、フェイル オーバや ロード バランシング等のハイ アベイラビリティ機能により、インターネット接続の高可用性や性能向上等を実現するソフトウェア製品である。従来のシングルMACアドレス方式で指摘されてきた問題点を解決する「シングル/マルチ仮想IPアドレス」という新しい方式を採用している。
http://homepage2.nifty.com/ARTech/rainfinity/rainwall/

■ Rainfinity社

Rainfinity社は、カルフォルニア工科大学の科学者チームにより設立され、本社を米国カリフォルニア州 サン ノゼ に置き、インターネット信頼性ソフトウェア製品の開発および販売を行っている。

■ 先端技術研究所

有限会社 先端技術研究所は、本社を横浜に置く日本を代表する最先端技術ハンターで、高度な問題解決力、コンピュータ / ネットワーク関連の基礎から応用までの豊富な技術力、米国、ヨーロッパ、イスラエル等との幅広い事業 ネットワーク、強力な販売チャネルを差別化として、インターネット セキュリティ コンサルティングを始めとする各種 コンサルティング サービスや、海外のソフトウェア製品の日本市場への輸入販売等、多方面の事業を行っている。
045-978-1292、KHB16427@nifty.ne.jp、http://homepage2.nifty.com/ARTech/